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2012年1月 9日 (月)

【平成23年度文集-3】 子どもたちに学ぶ楽しさを

   子どもたちに学ぶ楽しさを

                       南北海道創才教育推進会 事務局長  舩矢 直子

 

 二年前に当会事務局に参加して以来、細水先生と座談会でお話したり、授業の模様を拝見する機会があった。子どもたちの心を巧みに惹き付けながら算数の楽しさに熱中させる先生の手腕や、その土台となる透徹した教育観に感銘を受けていた。
 子どもの様子に注意して、良ところを見つけたらすぐに褒め、やる気を引き出す。折り紙などを使った遊びの要素を取り入れて楽しむと共に、「だったら (今度はこうするとどうなるんだろう?)」というキーワードを使って、考えを深めることの大切さを伝える。子どもばかりでなく、大人にとっても貴重なヒントになることがたくさんあった。
 そんな先生の授業をもっと多くの人が体験して、算数・数学の魅力に触れ、学ぶこと・考えることのおもしろさも味わって欲しい、と思っていた。

 今年、大震災という不幸に見舞われ、今なお多くの人々が苦しんでいるのは辛い思いがする。また、その影響で創才セミナーが中止となったのは残念だったが、その代わりに今回の特別授業と講演を開催して、多くの人々に喜んでいただけたのはとても嬉しい。
 各方面の方々に広報にご協力いただいたこともあり、お蔭さまで、第一部から第三部までの延べ参加者数は、当初の見込みを大幅に上回り、約三百五十名に上った。授業を受けた子どもたちばかりでなく、大人の方たちも「とっても楽しかった」と、童心に返ったような笑顔を見せながら言ってくださり、この催しを開催して本当によかったと思った。

 別室でアルゴ・ゲームを行なったが、これも多くの人に楽しんでいただけた。数が読めれば誰でもできる簡単なルールだが、大人も一緒に楽しめる奥深いゲームで、親子で一緒にチームを作って遊んだ方たちもいた。(興味のある方は、算数オリンピック委員会ホームページで説明をご覧いただけます)
 私が部屋を空けなければならず、子どもたちにゲームのしかたの説明をすぐにできなかった時があった。部屋に戻ってみると、子どもたちは既に自分たちで説明書を取り出して遊び方を解明し、ゲームに熱中していた。子どもの力の可能性を深く感じて感心し、頼もしく思った。

 話が変わるが、昨年の第五回・創才セミナーの感想文集に掲載した座談会の中で、はこだて未来大学の中垣教授 (粘菌の研究でイグ・ノーベル賞を受賞) は次のようなお話をされた。
 「普段学生さんを見ていて感じるが、とてもおもしろいことをやって、創造性を発揮する人と、全然そうじゃなくなる人との違いはどこから来るのか。それは、「頭がいい」ということとは全く別の何か、「そのことをやっていておもしろい、もうそれだけで生きていてよかった」というような感受性だと思う。」

 また、当会の名誉顧問である広中平祐先生は、ご著書の「学問の発見」の中でこう書いている。
「人はどの道を歩むにしても、時として爽快感、満足感といったものを味わう必要があるのではないか。…この爽快感、満足感は何から生まれるかというと、どんな小さなことでもいいから、それに「成功」することから生じるのだ。小さな成功をなし、それによって気持ちのよさを味わい、その体験を無数に積んでいくことによって、初めて人は自分の道を歩み続けていくことができる、私はそう思うのである。」

 今回の特別授業が、参加した子どもたちにとって「おもしろい、生きていてよかった」と思えるような、小さな「成功」を味わえる体験で、将来の成長の種として活かされるよう願っている。そして、めいめいが自分の才能を創り育てて行くよう願ってやまない。

5
  アルゴゲーム 「どうだ ! 」

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