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2015年8月13日 (木)

先生の名言集 ― 広中平祐先生 その2

  

頂上に近づくほど目標は見えなくなる

 一般に創造活動をするうえで、山の頂上が見える前に、何年たってもラチがあかない、というので投げ出してしまうのが、一番いけない。

 できあがった学問を習得する場合は、進歩がかなりはっきり自覚できる形で直線的に伸びていくから張り合いもあるのだが、創造活動というのはまったく違って、長期間低迷し、何も見えず、すっかり打ちひしがれたときに、ある日突然パッと光明が見えて飛躍するという形が多い。だから、何も見えない状態のところでやめてしまうと、それまでの成果は完全にゼロになる。

(略)
 だから途中でやめる、というのはまったくばかげたことだが、そういう研究者がたくさんいる。なぜ、ほとんどの研究者が創造的でないかと言えば、彼らが結局、途中で山を下りるからだ。
 創造的な人間というのは、非常な強引さをもっている。100メートル手前では絶対にやめない執念をもっている。ところが情熱の弱い研究者は、絶えず途中で挫折してしまう。それはなぜか。
 一つには、山は頂上に近づくほど、頂上が見えにくい状態になってくることがあるからだ。雲におおわれたり、深い木立ちにかくされたりする。つまり、目標は、達成する直前にいちばん見失うことになりがちなのだ。
 先にも述べたとおり創造活動は、決して直線的な進み方をしないもので、上り坂のこともあれば、下り坂のこともある。長いトンネルを掘っていくようなもので、向こう側に光がポッカリ見えるところまで進まなければ、成果はゼロである。それがたいていは、下り坂になってきたところで投げ出してしまうことになる。

 創造ということは、非常に粘りと勇気のいるものなのだ。


     ご著書『可変思考』より


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                   平成22年(2010) 8月28日 座談会時の広中先生

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